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PAIKAJI - Interview with 大城拓也氏(染織家)

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"PAIKAJI BLUE"

大自然の情景が創り出す「ブルー」からインスパイヤーされ、様々なプロダクト展開を行うレーベルPAIKAJI BLUE。

第一弾のアイテムは沖縄の伝統工芸、琉球藍染めとのコラボレーションが実現しました。
今回はご協力いただいた染織家 大城拓也氏に琉球藍染めとの関わりとその可能性をお伺いしました。

"PAIKAJI BLUE"

大城氏と藍染めとの出会い

大城氏 - 「祖父の大親友であった伊野波さんが本部で藍を作っておられ、祖父も琉球藍に関わる仕事をされていた経緯で藍染めは子供の頃から身近な存在でした。」

大城氏の染色のキャリアは約20年。
若い頃は家業を継ぐつもりはなかったそうだが、20代に東京のテキスタイルデザイン専門学校に通うため沖縄を離れた時改めて沖縄の藍染めについて興味を持つようになったと話す大城氏。

"PAIKAJI BLUE"

琉球藍について

大城氏 - 「沖縄の藍染めは本土の藍染めとは原料となる植物が違います。本土の藍染めではタデ科のタデアイを使いますが、沖縄ではキツネノマゴ科のリュウキュウアイを使います。」

タデ科の藍は琉球藍に比べて青みが強く、リュウキュウアイは赤みや黄色みが強く出るそう。 もう一つの違いは沖縄の水質。本土に比べて硬質の水で作る藍は発色の柔かさや透明感に違いがでてくるそうです。また、琉球藍は藍の発酵を促すため泡盛と水飴を入れ、菌を発酵さえて糖を生み出します。藍の色素はそのままでは水に解けないので、高濃度のアルカリ性にすることによって藍の染色成分が水に溶け出します。

大城氏 - 「今回のPAIKAJI製品の染色は3ヶ月発酵、1昨日発酵の発酵時期の違う原液を使用しました。」

"PAIKAJI BLUE"

藍染めが完成するまで

大城氏 - 「琉球藍染めの基本的な工程は原液に浸ける、水洗いする、脱水するの工程で、それを3〜9回繰り返します。そのあと、色味を定着させる液体に浸け、洗浄します。」

PAIKAJIの製品はその後ソフトな仕上がりにするため柔軟剤を用いているそう。
目指す色と素材に合わせて回数、仕上げが変わってきます。

"PAIKAJI BLUE"

目指すのは"澄んだ色味"。

沖縄の藍染めは歴史的に見ても色味としては黒に近いぐらいの濃ゆい色。着物の色は濃い色に染めることが多いそうだが大城氏が現在行っているような中間色の藍色はほとんどないので現在も試行錯誤の連続だとか。

大城氏 - 「天然繊維だと色が出やすいですが、混紡の場合染まり方に変化があるので、毎回勉強になります。」

PAIKAJIの製品を染める場合も綿100%、レクセル、麻など様々な素材が使用されているのでそれぞれ色の出具合が変わってくるそうです。

"PAIKAJI BLUE"

新しい琉球藍染めへの挑戦

大城氏 - 「若いころは伝統工芸の良さを理解できていなかったが、東京に出てテキスタイルの勉強をしていた頃ものづくりの可能性を感じました。現在、手織り物と工業製品、伝統と新しい事など”ミックスする”ということを大事にものづくりを行っています。」

15、6年前から琉球藍染めの伝統を継承しながら、BEAMS、MICHIKO KOSHINO、LEONの別注などを手がけ、始めた頃はステンレスの糸を混ぜてみたりなど伝統に捕らわれないアプローチも様々試してみたそう。

"PAIKAJI BLUE"

PAIKAJIの製品を手がけてみて

大城氏 - 「プリントの上に染めていくので予想外の染まり方をする所に驚きと面白さを感じました。」

染めてみて初めて分かることがあるので、ここから更にプリントを載せたらどうなるだろう?刺繍を載せたらどうなるだろうなどクリエティビティを刺激されたそう。

イタリアフィレンツェで開催されたPITTI UOMOでも高評価を得たPAIKAJI BLUEの製品。
私達もすごく可能性を感じております。本日はありがとうございました。


Profile
大城拓也(琉球藍染め染織家)
沖縄県南風原町生まれ。「NUNU workshop」主宰。物
東京の大塚テキスタイルデザイン専門学校卒業後、実家の織工房にて琉球絣を制作。「大城廣四郎織物工房」に勤務する傍ら、肩の力を抜いて、楽しいものづくり・「らしい」ものづくり・本質を考えるものづくりを模索している。

"PAIKAJI BLUE"


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